SNOWPARTY -ゲレンデ評価・ゲレンデレポート-
冬遊びアイテム 防水双眼鏡
スキー場は手軽に景色も楽しめ場所です。防水双眼鏡を使って、普段味わえない楽しみがあるかもしれません。遠くの山を見たり、リフトに乗っている時間を利用して、野生動物を探してみたり、うまい人の滑りやトリックの参考にしたり、キッズエリアで遊んでいるお子さんを確認したりと、使い方は様々です。
双眼鏡の押さえておきたいポイント
倍率(高倍率=高性能ではない。)
ちまたには倍率100倍!と謳っていう双眼鏡もあります。本当に良い物なのでしょうか?基本的に光学特性により、倍率が大きけれ大きいほど光の量が少なくなるため、暗くなり、鮮明さも失われます。また手ブレの影響も出てきます。手持ちの双眼鏡で、アウトドアで常に持ち歩くような使い方であれば、8倍あたりがお勧めです。12倍を超えてくると手ブレが目立ってくるため、三脚など利用します。倍率を変えられるズーム機能付き双眼鏡も一部ありますが、倍率固定に比べて性能は劣るため、あまりお勧めはできません。
価格
双眼鏡は精密な光学機器ですので、良いものは高い技術力の結晶です。その分価格も高くなります。基本的に価格が高くなるほど、高性能という認識で良いでしょう。10万円、20万、30万と価格に大きな差があります。高級な双眼鏡は、クリヤーな視界、周辺部の歪みの少なさ、色収差の少なさや、暗がりでの見え方など、細部にわたり作りこまれています。所有欲を満たしてくれる一品として憧れます。逆に極端に安価な双眼鏡は要注意です。
重さ
常に携帯するような使い方をする場合、重さは重要です。いくら良いものでも重くて持ち歩くのがおっくうになってはもったいないです。500g(500mlペットボトル1本)までを一つの目安とするといいかと思います。重さは対物レンズ口径の大きさに比例します。レンズは大きくなればなるほど、視界が広く見え方も良くなりますが、その分重く、本体サイズも大きくなります。口径が30mm程度のものが、携帯性と見え方のバランスは良いかと思います。
ひとみ径と明るさ
双眼鏡を少し離して接眼レンズ側から見ると、白い円が見えます。いわゆるひとみ径です。ひとみ径は実寸を計ってもいいですが、(対物レンズの大きさ)÷(倍率)でも求められます。そして明るさは、ひとみ径の二乗で表されます。例えば8×30(8倍×30mmレンズ)の場合であれば、ひとみ径=30÷8=3.75。明るさ=3.75×3.75=14.1となります。したがって、メーカーが違っても、倍率とレンズサイズが同じスペックであれば、ひとみ径と明るさは同じです。
人間の瞳孔が暗闇で最大に開いた時、約7mmほどになると言われています。ですので、ひとみ径は7mm(明るさは7×7=49)が明るさを感じる数値上の最大値となります(これ以上大きな数値になっても、人間の目が対応できないため明るくは見えません)。さらに人間の瞳孔は加齢と共に、最大開く能力が衰えていきます。その点も踏まえて、以下のように目安として覚えておきましょう。
●ひとみ径5-7mm(明るさ25-49):
明るい部類。夜間天体観測用としても十分な明るさとなります。
●ひとみ径3-5mm(明るさ9-25):
日中の薄暗い曇り空なでも対応できる明るさです。
●ひとみ径2-3mm(明るさ4-9):
明るい日中のみの使用であれば十分なスペックです。
(人間の瞳孔も日中は、2-3mm程度)
視界
実視界、1000m視界、見かけ視界などで表現されます。実視界と1000m視界は実際に見える大きさです。実視界は見える範囲を角度で、だいたい5~10°くらいの範囲になります。星空観測では7°以上あると快適です。1000m視界は1Km先で実際に見える距離を表しています。見かけ視界は、双眼鏡をのぞいた時に目の前に広がって見える角度を表します。見掛け視界=実視界×倍率(旧JIS基準)で計算され、65°以上のものを広視界タイプと呼びます。なお新ISO基準の場合は、60°以上のものを広視界タイプと呼びます。倍率を考慮した視界とも言えます。実視界、1000m視界は、倍率×口径によって変わってきますので、倍率×口径が同じスペック同士で比較しないと、比較しにくいです。見かけ視界は単純に数値が大きれば見え方が広くなると判断しやすいです。
アイレリーフ
双眼鏡ののぞいた際に、全視野を見ることのできる目の位置(アイポイント)と接眼レンズとの距離です。アイレリーフが15mm程度以上のものを、ハイアイポイント、もしくはハイアイと呼んでいます。ハイアイであれば、メガネの上からでも視野全体を見渡すことができます。
防水性
雨や雪でも快適に利用するには、防水機能のある双眼鏡がお勧めです。防水仕様の双眼鏡は内部に窒素ガスが充填されているタイプが多いです。気密性が高く、仮に汚れてもボディごと水で流すことができ、保管にも気をつかわなくてすみます。水滴防水形、完全防水形などがあります。
使用感・操作のしやすさ
持ち歩いて利用するものですから、使用感、操作性は重要です。可能であれば店頭で触ってみて良し悪しを確認しましょう。簡単に確認できるポイントは以下のようになります。
●コーティングの具合:
双眼鏡に入っていく光の損失を抑えるため、通常レンズやプリズムにコーティングが施されています。良い双眼鏡ほど、コーティングの質も高まります。対物レンズ側や接眼レンズ側から、光を当ててかざしてみて、反射の具合を確認します。周りの風景や蛍光灯が見えるようなものは、コーティングの質は低いです。反射が少ないほどコーティングの質が高いというおおよその目安になります。
●ひとみ径の具合:
双眼鏡を30cmほど離して、白い壁などに向けて接眼レンズ側から除くと、白い円が見えます。この円が真円に近いほど良いものです。所々角ばって見える部分があるとあまり良くありません。
●ピントの合わせやすさ・深さ:
慣れもあるでしょうが、ピント合わせにどのくらい時間がかかるか、またピントのあっている深さ(被写体深度)を確認します。
●操作性:
各調整ダイヤルの使いやすさ、レンズキャップの有無や取り付け、取り外しやすさ、ホールド感などを確認しましょう。
オリンパス 8X25 WPⅡ
倍率8倍、口径25mmの双眼鏡。折りたたみができるコンパクト設計で、持ち運びにも便利です。防水機能がついた本格派モデルです。アイレリーフも15mmあるため、メガネ着用時でも快適に利用できます。最短焦点距離が1.5mなので、昆虫や花、美術品の観察など、マクロ観察も行えます。価格も手頃なエントリーモデルです。ストラップはやや細いです。ソフトケースとストラップ、接眼レンズキャップが付属します。
価格 ¥10,260(税抜き)
特価(不定期) あり
倍率:8倍
対物レンズ有効径:25mm
ひとみ径:3.1mm
明るさ:9.8
実視界:6.2°
1000m視界:108m
見掛け視界:49.6°(旧JIS基準)
アイレリーフ:15mm
最短合焦距離:1.5m
重さ:260g
サイズ:107X104X44mm
防水性:○(水深1mに5分浸水クリヤ)
コーワ SV25-8 8X25
オリンパスの8X25の双眼鏡とほぼ同スペックです。このクラスとしては見えも明るく、クリアーな画像が得られます。ピント調整ダイヤルがゆるく、調整後、指などが当たるとピンとがずれやすいので注意が必要です。いずれにしてもコストパフォーマンスに優れた一品です。ソフトケースとストラップ、接眼レンズキャップが付属します。
価格 ¥12,000(税抜き)
特価(不定期) あり
倍率:8倍
対物レンズ有効径:25mm
ひとみ径:3.1mm
明るさ:9.6
実視界:6.2°
1000m視界:108m
見掛け視界:49.6°(旧JIS基準)
アイレリーフ:15mm
最短合焦距離:1.5m
重さ:260g
サイズ:108X104X42mm
防水性:○
ニコン PROSTAFF 7S 8X30
倍率8倍、口径30mmの双眼鏡。バランスの良い設計で安定感があります。このクラスとしては軽量であり、使い勝手が良いです。逆光時の見え方がやや弱いようです。アイレリーフも15mmあるため、メガネ着用時でも快適に利用できます。ソフトケースとストラップ、レンズキャップが付属します。レンズキャップはゆるく外れやすいのが難点です。
価格 ¥22,500(税抜き)
特価(不定期) あり
倍率:8倍
対物レンズ有効径:30mm
ひとみ径:3.8mm
明るさ:14.4
実視界:6.5°
1000m視界:114m
見掛け視界:52°(旧JIS基準)、48.9°(ISO規格基準)
アイレリーフ:15.4mm
最短合焦距離:2.5m
重さ:415g
サイズ:123X119X49mm
防水性:○(水深1mに5分浸水クリヤ)
コーワ SV32-8 8X32
倍率8倍、口径32mmの双眼鏡。2万円以下のクラスでは、ハイコストパフォーマンスを誇る名品でしょう。明るく、広めの視野、操作性、防水機能などバランスが良いです。アイレリーフも15mmあるため、メガネ着用時でも快適に利用できます。ソフトケースとストラップ、レンズキャップが付属します。接眼レンズキャップはゆるく外れやすいのが難点です。
価格 ¥22,000(税抜き)
特価(不定期) あり
倍率:8倍
対物レンズ有効径:32mm
ひとみ径:4.0mm
明るさ:16.0
実視界:7.8°
1000m視界:136m
見掛け視界:62.4°(旧JIS基準)
アイレリーフ:15.5mm
最短合焦距離:2.0m
重さ:565g
サイズ:138X124X50mm
防水性:○
フジノン KF8X32W
倍率8倍、口径32mmの双眼鏡。知名度はあまり高くありませんが、こちらもクオリティーが高くバランスの取れて名品です。口径32mmの防水形としては、かなり軽く扱いやすいです。明るく、広めの視野、ピントは調整しやすく、ダイヤルもしっかりとした硬さがあります。アイレリーフも14.5mmとメガネ着用にも対応。接眼レンズキャップはゆるめですが、対物レンズキャップは2眼連結しており、使い勝手は良いです。
価格 ¥25,900(税抜き)
特価(不定期) あり
倍率:8倍
対物レンズ有効径:32mm
ひとみ径:4.0mm
明るさ:16.0
実視界:7.5°
1000m視界:131m
見掛け視界:60.0°(旧JIS基準)
アイレリーフ:14.5mm
最短合焦距離:2.5m
重さ:470g
サイズ:139X131X53mm
防水性:○